2019年3月14日
ドライシルキータッチTシャツ(ノンブリード)5088
ドライシルクータッチTシャツ(ノンブリード)
ポリエステル素材はその特性から吸水速乾性に優れ、スポーツ関係に大変好評で最近の業界の売れ線の一番です。しかし、我々プリント屋から見たら厄介な存在なのです。”ブリード現象”と言う大敵を併せ持ってるのがこのポリエステル素材です。簡単に言うと染料が乾燥時の熱に反応してしまい、生地の表面に上がってきてインクの中に侵食してしまうのです。これによりインク色が変色してしまい、例えば黒Tシャツに白プリントですとグレーのような色目に変色してしまいます。これは業界としての常識ですが、お客様からしたら、プリントB品ですよね?防ぐ方法としてなるべく染料の上昇を抑える為に温度を低くして(インク落ちしないギリギリ)対応してました。それでも個体差もあり各メーカーの染料の違いにもより、少し変色するのが悩みの種でした。この難問を解決してくれたメーカーさんがあり、ほぼ(プリント色により少しはあるようです)ブリードしない商品ができました。ポリエステル素材なのですが、その染め方が違うそうです。物理的に染料が上がらない方法で染めているそうです。(もっと早く作ってよ!!)
ご覧のように全くブリードしません。これは我々作業する側にとっても効率がよくなるし、お客様にもきれいな仕上がりで喜ばれると思います。まだ1品番しか出来てないので、全てこれにしてくださいと要望をだしたら、ロットの問題とコストの兼ね合いで現状では出来ないとの事でした。しかし、これだけポリエステルの需要が拡大すれば、そんなに遠い将来でなく実現するのではないかと期待してます。
https://www.wedia-t.com/products/detail.php?product_id=590
ただ、蛍光色には少し弱い点もあるようです。ほぼ合格かなと言うレベルですが、若干変色もみられました。この辺は今後の改良点でしょうね。
こちらのボディーメーカーさんは一番お洒落だと感じてましたが、意外にもスポーツ業界への対応が一番早く企業としてのパワーを感じます。我々も需要の拡大を図り一刻も早い”ノンブリード”商品の実現を待ちたいと思います。