2020年6月03日

ゆがみ(ちじみ)についての報告

Tシャツなどの綿製品でもインクを乾燥させる為に熱を与える事によるちじみがある事は、以外と知られてません。今はやりのポリエステルは綿素材よりこれが激しいです。これは我々業界では常識ですが、普段の作業の時に感じる事はほとんどなく意識もあまりなかったです。

通常着せプリントの縮み

先日サンプル作成をした時に起きた事象です。写真から判別できるでしょうか?スケールを合わせてみてやっと理解したのですが、確かに1.5MMほどゆがみが出てます。原因は熱による縮みです。綿素材は縦と横で縮じむ縮率が違うので、それにより”ゆがみ”が発生するようです。これは通常の台に着せてのプリントです。

もしやと思い”置き刷り”もためしてみました。”やはりこちらの方が縮小が少ないようです。台から外すときに引っ張る影響が少ないからだと考えられます。それでもこれくらいのゆがみは出てしまいます。

許容かとも思いますがこのデザインの場合、”三角が命”なのでこれはNGとの事でした。このように見た目ではほとんど感じられませんが、実は結構縮んでます。サイズが変わるほどではないですが、デザインによっては今回のように駄目だしの場合もある事を経験しました。

お客様には結果として納得いく仕上がりを提供できずに、大変申し訳ない想いでいっぱいです。プリントに関わる事でまだまだ知らない事柄も沢山あるのだろうと改めて感じまして、更に勉強しなければとつくづく思いました。

解決方法として考えられるのが、熱を与えない水性プリントなら大丈夫だと思います。ただ、当方は水性プリントをやってないのでラバープリントでの方法を考えました。縮みを考慮して事前にデザインを大きくしておく方法もありかと思いますが、個体差もあるし均一な縮少をするとも限らないので、これはちょと厳しいですね。現状の所はお手上げですが、色々試行錯誤してみます。

失敗を公表するのを少しためらいましたが、皆様と情報を共有した方が良いと判断しましてこちらで報告します。