2024年11月24日
スケボーデッキプリントの状況
2年前にWEBに公開したNEWサービスも泣かず飛ばずの状態でした。この間2件の案件を頂きましたが、共に数本の発注でした。
やはりわざわざシルクに拘る必要もないし、アナログ技術は世の中に受け入れないのかなと諦めてました。
そんな折先月に100本ほど作りたいのですが、可能ですかとの問い合わせが入りました。
可能ではありますが、デザインにより難易度も変わってくるし、持ち込みのリスクもありますのでかなり不安を抱えて対応してました。
その後音沙汰がなくなったので、ある意味ホットしてたら来週デッキを送りますのでよろしくお願いしますとの連絡を貰いました。
無論有難いけど、果たして上手く行くのか不安しかありません。
そうです、実質仕事としての経験値が足りないのです。なら、その旨説明するかお断りするかとの選択肢もありますよね?
そうしないのが、功罪含めて私です。
何とかなるだろうとの希望とその場での臨機応変に対応する力には自信がありますので、それを信じて行動します。
凄く危ないですよね。経営者としては危機管理が無いとダメ出しをされるはずです。
しかし、今までこのやり方で何とかこなして来てるのも事実です。
根拠はないのですが、何となくこうなるだろうとのイメージは持てるのです。
デザインを頂いて、これは難易度は高いなと感じました。他の仕事にも忙殺されますので、納期直前までなにも出来ない状態です。
さて、実験をしてみますか。
といって持ち込みですから余分な物は有りません。
えいや!
あ、まずいな。
こう言う現象が起きるのか?
夢に見るほど悩み考えました。
では、こうすれば良いんじゃない?
しかし、試すデッキが無いのです。
ふと、スケボーを眺めてたらppに綺麗に包まれてるのです。
あ、このままの状態で実験しよう。
失敗しても剥がせば問題ないと気づきやってみました。
押しても駄目なら引いてみな、の例えの様に3回程やり方を変えてこれだと言う方法を見つけました。
後は気合いと根気です。
非常に効率は悪い方法ですが、それしかない現状ではめんどくさがらずに地道にやるしかないのです。
無論時間は気の遠くなるほどかかります。
商売にはなってないです。
それでも当方の技術に期待して依頼してくれたお客様の事を思えば、やるしかないと腹をくくります。
言うより行うは易しの言葉の通り、慣れてくれば意外に早く出来ます。
仕上がりと時間も想像以上に良く出来まして、ホットしました。
お客様に納めた安堵の水曜日、電話がありました。
「スケボーデッキにプリント出来ますよね?」
「はい、出来ますけど。」
「実は今度の土曜日にイベントがあり、そこで使う物を作って欲しいんでんすけど、可能ですか?」
「は? 何本ですか?」
「100本です」
話を聞けば、どうやらやらかしてしまったらしく、本来頼んでた物が出来ないとの状況に陥ったらしいです。
あれ?ほぼ日本語ネイティブだけど、もしかして外国のかた?
先ほどのお客様も言ってたイベントとはスケボーの世界大会が日本で開催される様です。あのオリンピックチャンピオンも来るとの事。
何やら大事の雰囲気が漂います。
何事も断らない私も少しビビリます。
ヘタこいた案件でしかも世界大会だと⁉️
絶対やらかす訳にはいきません。
先週上手くいって少しは自信が持てましたが、まだまだ確信まではいきません。
取り敢えずデザインを見せて貰ったら、多色の物で転写シートで作る物でした。
ホット、これは当方では出来ませんとお断りのメールをして一件落着かと思いきや、ではこれならどうでしょう?
詳細まではわかりませんが、ピックイベントです。なんとしても揃えなければならない状況なのだろうと察しました。
このメールと電話でのやり取りが1時間。
段取りの都合上タイムリミットまで残り1時間です。
見積もりと絵型を提出して、件のアメリカ人から電話を貰い最終打ち合わせです。
私の説明を傍に居る上司に英語で報告して、即座に返答をくれました。
「お願いします」
時は木曜日の4時半過ぎです。
そこから版とbodyの手配をして、金曜日の6時に取りに来てくれれば納めれますとの約束をしました。
調べてみたらアメリカのかなり大手さんのようです。恐らくやらかした件が発覚して慌てて検索して当方に辿りついたのだと思います。
どのような経緯で彼がほぼネイティブな日本語を理解してるのかは分かりませんが、この事に今回の件は感謝すべきです。
多分、スケボープリントと日本語で検索したら当方が出て来て、藁をも掴む気持ちで電話して来たのでしょう。
英語で検索しても何処もでてこないし、道は途絶えたと思います。
彼が日本語が出来、検索の結果当方に辿り着き、電話でのコミュニケーションが取れる事により上手い結果になったのだと想像します。
たまたまの案件の要素が強いですが、スケボーデッキと言うアイテムもやはり仕事になり得るとの確信を持ちました。
そんな2週間に渡るスケボーデッキのプリントで不安に苛まれてたけど、何とか無事に収まったので、久しぶりに奥多摩までライドして癒され家でボートとTVを観てたら、何とこのイベントがLIVE中継されてました。
食い入る様に観てました。
日本人の1.2フィニィシュな結果も嬉しいですし、昨日作ったロゴが何度も画面に登場してる事に喜びを思います。
オリンピックからの男女の活躍は素晴らしいですし、それが継続してる現状も誇らしく思います。
これらから新しい大きな市場の可能性を感じれます。
そしてそれに付随する様々なビジネスもあるのは明白です。
印刷屋として新たなメディアに挑戦したい気持ちが沸々と湧いて来ました。
難しいからこそやり甲斐もあるし、創意工夫も楽しい所です。
まだまだ完成形になってない不安を抱えつつスケボー業界の手助けになれる様更に改良を重ね、頑張りたいと強く思いました。